踏み台昇降は、10~30cm程度の高さの踏み台に昇り降りを繰り返す運動です。

場所を取らないため、どこでも手軽に行うことができ、年齢性別を問わず誰でも取り組むことができます。

身体への負荷が少なく長時間続けられる有酸素運動なので、体脂肪の減少やダイエット、健康づくりなどに効果があるとして人気を集めています。

NHKの番組で「スローステップ運動」として紹介されたことから、「スローステップ」の名称でも知られています。
また、女性向けのダイエット情報メディアなどでは、「昇降」を略して「ショコ」や「ショコ運動」などと呼ばれることもあるようです。

この記事では、踏み台昇降を行う上で知っておきたい知識と情報をご紹介します。

有酸素運動とは?

有酸素運動(ゆうさんそうんどう)とは、簡単に言うと「脂肪を燃やしてエネルギーにすることで体を動かす運動」のことです。脂肪を燃やすために酸素を使うので「有酸素」運動といいます。

逆に無酸素運動(むさんそうんどう)というのは「筋肉にためてある糖質をエネルギーとして身体を動かす運動」です。この場合、酸素を使う必要はないため「無酸素」運動と呼ばれます。

脂肪も糖質も身体を動かすエネルギー源になるものですが、脂肪よりも糖質のほうが素早く大きなエネルギーに変えることができます。そのため、短時間に激しい運動を行う場合は、まず糖質を使った無酸素運動が行われます。しかし、筋肉にためておける糖質には限りがあるため、長時間続けることはできません。

そこで、長時間の運動をする場合は、呼吸によって酸素を取り込みながら脂肪を燃やしていく有酸素運動が行われることになります。

短時間で大きなパワーを発揮できるけど長続きしないのが無酸素運動、パワーは劣るけど長時間続けられるのが有酸素運動、と考えるとわかりやすいでしょう。また、筋肉を鍛えたいなら無酸素運動、脂肪を燃やしたいなら有酸素運動が、より適していると言えます。

踏み台昇降は、ゆっくり時間をかけて行う有酸素運動なので、体脂肪率の低下やダイエットに効果があるというわけなのです。

学校でやったことがある!?

踏み台昇降は、学校の体力診断テストに取り入れられていたこともあるので、子供の頃にやったことがある人も多いのではないでしょうか。
ただし、体力診断テストで行う踏み台昇降は、心拍数の変化を調べるのが主な目的なので、やり方が少し異なります。

体力診断テストでの踏み台昇降は、高さ35~40cmの踏み台で1分間に30回昇降(120BPM)のペースで昇り降りを行うので、かなりハード!

もともとアメリカのハーバード大学で1943年に考え出された「Harvard Step Test(ハーバード・ステップ・テスト)」という診断を日本人向けに応用したものになります。アメリカでは50cmの踏み台で行うそうですよ。
Harvard step test – Wikipedia

一方、このサイトで紹介しているような、健康づくりとダイエットに効果的な踏み台昇降は、低めの台を使って自分のペースで長時間続けることがポイントになります。

エアロビクスから生まれた?

踏み台昇降を使った運動の代表的なものとして、エアロビクスダンスの一環として考案された「ステップ・エクササイズ」があります(単に「ステップ(STEP)」とも呼ばれます)。

エアロビクスダンスは、1967年にアメリカの学者ケネス・H・クーパー(Kenneth H. Cooper)が宇宙飛行士の心肺機能のトレーニングのために考案した有酸素運動の理論(エアロビクス理論)をもとに、ダンス教室のインストラクターだったジャッキー・ソレンセン(Jacki Sorensen)が、それを音楽のリズムと組み合わせたことから誕生しました。
その後、1980年代にフィットネスが大ブームとなり世界に広まりますが、当初のエアロビクスダンスは激しい動きが多く、身体を痛めることも多かったといいます。そこで、インストラクターのジン・ミラー(Gin Miller)が自身の膝のリハビリ体験をもとにステップ・エクササイズを考案。衝撃が少なくて安全な有酸素運動として注目を集め、世界中で行われるようになりました。

そんなステップ・エクササイズを、誰でも簡単に自宅で行えるようにシンプルにしたものがスローステップ、踏み台昇降運動と言えるでしょう。

本格的なステップ・エクササイズは、左右の移動やキックや膝上げなど様々な動きの変化も入っており、全くの初心者が一人で始めるのは難しいです。本気でチャレンジしたい方はジムやスクールに通いましょう。